オンラインアニメーションスクール iAnimateの講師であるBrendan Body氏が四足動物のアニメーションを解説する動画を公開した。全8本にも及ぶ動画のうち今回は最初の3本を紹介する。

どういった点に注意すればいいか、またアナトミー面での動物の違いなどを分かりやすく解説しているため必見だ。

Brendan Body氏は過去にWeta DigitalやILM, Framestore等に所属し、参加作品に映画『ホビット 決戦のゆくえ 』、『「パシフィック・リム』、『ハリー・ポッター』シリーズなどがある。

Brendan Body氏のデモリール

Showreel 2012 from Brendan Body on Vimeo.

 

EP1. イントロ – 動きの分解とアナトミー

Brendan Body – ep01 Intro from iAnimate on Vimeo.

動きを分解してパターンを見つける

まずはリファレンスを見て動きを理解してみる。4つ足の動物は複雑で難しそうに見えるかもしれないが、まず動きの中のパターンを見つける。

まずは四足動物の動きをどのようにブレイクダウン(分解)していけばいいかを見つける。
歩き方-Gaits を見分ける-identify.

ただのコピーではなく少しでもAppealingにするために

アナトミーを理解する時間も必要。そこからアニメーションする。
ただのリファレンスのコピーではなく、そこから少しでもカリカチュアしたり、動きの中で少しでも魅力的 – Appealing になるような要素を入れていく。

 

EP2. バウンシングボール

Brendan Body – Episode_02 Bouncing Ball from iAnimate on Vimeo.

アニメーションの基礎に戻る

スペーシングで誇張加減を表す

アニメーションの基礎に戻ってみる→バウンシングボールを見てみる。

バウンシングボールはアニメーションの基礎で、スクワッシュ&ストレッチだけでなく、更に物に重さや生命を与えるにはどうすればいいかを学べる。

またスペーシングは「どれくらいカリカチュア(誇張)されてるか」を表すこともできる。

ここで見せてるのはリアリスティックなバウンシングボールではない。誇張されている-Exaggerate.

スペーシングを大きくする。これが動きを誇張する方法。

上下の動きが重さを表す

さらにバウンシングボールは四足動物の重さを出すのにも使える。

上下の移動が無ければ全くウェイトを感じない。

バウンシングボールの動きは腰にそのまま適用できる。人間だけでなく四足動物にもできよう出来る。

コンタクトのあとにもそのまま少し腰が沈む。

さらに腰だけじゃなくて腰や頭にも上下の運動があり、そこに少しそれぞれオフセットがある(タイミングがずれている)。
腰、胸、頭はそれぞれ別のまとまり(Mass)だということを意識してリファレンスを分析する必要がある。

 

EP3. アナトミー

Brendan Body – episode_03_anatomy from iAnimate on Vimeo.

動物の分類 – 足と地面のコンタクト

動物をカテゴライズする一つの要素「足がどうやって地面にコンタクトするか 」

Plantigrade – 熊など

Digitgrade – ライオンなど

Unguligrade – 馬など

後ろ足

大腿骨-Femur と中足骨-Metatarsals は基本的に平行を保つ。

前足

肩甲骨-Scapula は筋肉で繋がっているため動きの幅が大きい。動物によって動きの幅が違う。

チーター等は肩甲骨の動きの幅が大きいが、馬は比較的この動きの幅が小さい。この違いも意識する。

上腕骨-Humerus. 尺骨と橈骨- Ulna &Radius
腕のひねり。人間は腕をひねることができ、トラ等のビッグキャットは多少手をひねることができるが、 馬やクマなど手のひねりができない動物もいる。
こういった制限を知っていることは役に立つ。

中手骨-Metacarpals.
熊やライオンはこの骨が少し地面に着く。馬は着かない。

背骨-Spine.

肋骨の本数など細かい知識はあまり必要ない。どれくらい硬いかに注目する。
Spineの硬さはは食べてるものによって変わってくる=草食か肉食か
基本的な考えとして、ライオンなどの肉食のSpineは柔らかく、ウマなど草食動物のSpineは太く固い。クマはその中間。

まとめ

脚には動物によって細かい違いがある。また草食か肉食かでSpineの硬さが変わる。

頭、胸、腰に関してはそれぞれ別々の塊だということをまず意識しておけばよい。

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